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KDX125SR

 バイクは、ハチャメチャに面白い!

 バイク大好き人間が、バイク無しで5年ほど生きると、手足がプルプル、、、走り去るバイクを、だらしなく口を開けて、ぼへ〜っと見てしまうし、昔の愛車「GSX-750s 刀」を、峠などで見かけると、もう大変。意識が朦朧となり、胸の奥がぐ〜っと苦しくなってしまう。これはもう「バイク禁断症状」も末期に近づいているに違いない。処方箋は分かってる。バイクに乗ればいいのだ。バイクを買おう!

 色々と物色した結果「KDX125SR」を、相棒に選ぶ。125ccは、車検は無いし、税金も安い、保険もメチャ安、貧困状態でもなんとかなるスーパーバイクだ。さらに、KDXはオフロード。野山を駆けめぐることができそうで、心が躍る。

どろどろどろ

 いざオフロードに乗ってみると、想像以上の世界が広がっていた。河原や林道を走ると、タイヤはずるずる滑るし、接地感など伝わってこず、前に進むだけで精一杯。身体もガチガチに固まってしまう。アスファルトの上を、ひょろりひょろりと走っていた今までとは、別の乗り物に乗っているかのようで、嬉しいのやら、悲しいのやら。果たしてこんな物に乗れるようになるのだろうかと、不安の方が格段に勝っていた。

 しかし、そこはどうにかなるようで、数ヶ月後には、パンパンとエンジンが壊れるんじゃないか!?ってぐらいにブン回して、ぐるぐるぴょんぴょんと、走り回れるようになっていた。オフロードに乗ると上手くなるって本当だなぁ、乗るたびに上手くなっていくのが分かる。こうなりゃ、もっとやるべ!っと、レースに突撃!


ぐちゅぐちゅ

 初めてのレースは、謙虚な気持ちで初心者クラスにエントリー。しかし、初レースの日は、4月だというのに、なぜか大雪。しかも、前も見えない猛烈吹雪。初レースってだけで、何か起きそうな不吉な気配なのに、この天候。もうヤバイなんてもんじゃない。さらに初心者クラスとは表向きで、ホントはスーパーキッズ達のレースの雰囲気。目の前をレーサーで、びよぉ〜〜〜んと飛んでるお子さんと走るようです。おいおい無理言うなよ、、、、。

 レースは、スタート直後に友達と絡んで転倒。しかも、鬼の天候のためバイクの調子が最悪。数回に及ぶエンジンストップなどもあり、結果は散々。おまけにどろどろのコースを必至で走り回ったので、バイクは既に泥団子。こりゃー洗車も一仕事だ。


分解掃除

 思いの外、洗車が大変な作業になった。綺麗になったかと思っても、シートを外せば、泥が出てくる。これで良いかなっとキャリパー外すとまた泥が出てくる。どうしたものかと、スイングアームを外せば、また泥が出てくる。泥が湧き出てるかのごとく、泥の姿は消える気配がない。諦めて、エンジンとフレーム以外はバラバラにしてやる。ついでにパリパリになってるベアリングに、べっちょりグリスを塗り込める。すべての可動部分が滑らかさを取り戻す!

 バラバラにしたついでに、すり傷だらけのスイングアームを黒に塗る。シートもチョイと肉詰めして、真っ直ぐなモトクロスシート風に。ボッコボコに凹み、傷だらけのチャンバーも耐熱カラーで塗る。ステッカーもペタペタ。渋さ倍増だな、KDX。こうやって、外観を綺麗にしたところで、コースを走れば一気にボロボロになることは明確。しかし、そんな心配はよそに、小型のテールランプに、デカイヘッドライトまでもが装着される。おまけに外されてたナンバーも付く。

 そう、KDXはコース引退なのだ。


ゆけぇ獣道

 コースに練習に行くと、どうしてもKDX125のパワーでは物足りない。やわやわの足回りにも、不満はある。チョットしたジャンプのあとびよんびょんとバイクが揺れて怖いし、底突きも連発してしまう。もっと速く走りたい。そんな思いから、コースを走ったり、レースに出るのは他のバイクに、、、、。

 KDX125は、街や林道を走ったりする、快適バイクになってもらう。車では行けないような山の中をグイグイ探っていく楽しみは格別。鬼の走破性を堪能することにしよう。コースで無くても、2スト125ccという、愉快な乗り心地は十分に楽しめる。

格好いいぞKDX

 半年間、よくぞ壊れずに走ってくれた。エンジンもよく回った。これからは酷使する乗り方は控えて、大切に乗るようにするから、ずっと壊れずに走ってくれよ。たまには過酷な林道ツーリングやナイトランにも出動するから気を抜かぬように。

 まだまだ走るぞ、KDX125SR!!




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