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ゆらり京都

 京都へ行ってきました。

 久々の京都への旅は、歳をとったからか非常に楽しみ(^-^)とは言っても仕事で行くので、あまり自由に動けそうにない。しかし隙をついて行きたいところにはなるべく足を運ぶことにしよぅ。京都の旅での狙いは、日本の醍醐味というか、京都でしか味わえない、日本の良い部分をじっくり身体に染み込ませてこよう!といった感じ。ひとまず、元茶道部部長として昔から行きたかった銀閣寺へ!!(^-^


 キター!コイツが見たかったのだ。白い砂を台形に盛った砂の山。その名も向月台(こうげつだい)。この上に座って東山に昇る月を待ったとか待たないとか。こんなカッコイイものが室町ではないにしても、江戸時代からあったとすると、日本には独特の洗練され、突き進んだ美的感覚があったんだなぁっとニヤリとしてしまう。
 観音殿(銀閣)に入ることはできないので残念だったけど、全体の風景として馴染みつつ放たれる存在感は想像以上でした。建物だけが凄い!というのではなく、全体として完成されたものっていうのはあまり例がないので、こういうものを見ると、ズンっと感動してしまう。



 庭を見てみると、これまた凄い。苔のせめぎ合いに岩の配置や木々の枝振り。どこまで計算しコントロールしているのか…。すげー。ぽろりと置いてある苔の見本がかわいい。苔の世話をしている人の「ラブ☆苔」精神が伝わってきますな(^-^
 苔を見たいなら、銀閣じゃないでしょ〜あれでしょ、三千院でしょ!って声に押されて、そそくさと山の奥へ。どんなところか全然知らなかったので、楽しみ楽しみ。銀閣やら清水寺では綺麗ながらも修学旅行生や外人部隊、老人軍団に揉みくちゃにされ今ひとつ味わえなかったのだけど、三千院は人も少なく落ち着く。



 おみくじの発祥の地といわれ、引いたおみくじはズバッと大吉!その辺のふぬけたおみくじと違い、大凶まである根性おみくじでの大吉は嬉しい(^-^ 本場のおみくじは、良いヤツをくくって帰るらしいので、泣く泣く大吉を結んできた。悪いと結ぶこの辺の正月の風習と逆だな。
 大吉に気を良くしながら庭へ出ると、絶景なり。一面の苔に加えて、立ち並ぶ杉が綺麗。杉花粉で苦しんでるし、四国の山が荒れた杉で覆われてるから、杉は嫌いなんだけど、キッチリ手入れすると、綺麗な木じゃないですか。


 おぃおぃ、苔なら苔寺の西芳寺でしょって声は聞こえないふりをして、向かうは大徳寺。お茶つながりで利休の切腹の原因となった門を見に行ったわけでは無く、苔を見過ぎたので今度は枯山水でもってことで大仙院へ。じわじわと歳をかさねると煩悩が少なくなるって意味らしい庭の岩を見つつ、少ないけどデカクなってるじゃん!とか言いながら、あれもこれも国宝ですって説明にうんざり。これは国宝だぜ!って看板とかダサくて気が滅入る。
 枯山水の庭もいいけど、やっぱ苔でしょってことで、高桐院へ。竹を使った直線が心地良い。もみじの紅葉が見られれば言うこと無かったのだけど、贅沢は言うまい。


 やっぱり京都は良かった。日本の良いところをグッと凝縮して見られた感じがする。殿様が金をかけて文化を育て、職人もプライドを持ってやり遂げる。今でもその気概は京都に根付いてる感じがして嬉しい(^-^
 田舎の無垢な中学生にお土産の押し売りするのはどうかと思いますがねぇ〜。観光は金が落ちるけど、落とし方を間違えると、全てを台無しにしちゃいますぞー。よき京都を守ってください。


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