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熊野川

 愛媛から車で12時間。到着したのは和歌山県、熊野川。友達親子と、男三人のんびり5泊6日の川下りを満喫。世界遺産のお膝元だけあって、川の美しさは世界でもトップレベル。遊ぶぞヽ(´▽`)/

 サクッと準備をして、カヌーを浮かべてみる。水面はキラキラと光り、透明度が高く、空を飛んでいるような爽快感。カヌーの影が深い川底にストンと落ちる。空も高く青い。雑多で下世話なことが、身体からす〜っと抜け落ちていき、自然の中の、ひとりの存在に戻っていく。理想の生活に心が躍る。

飛んでる

 カヌーで浮かんでいるだけでは物足りないくなり、早々にカヌーから飛び出し川に潜る。川の中の眺めは一段と美しく、わぃわぃと川底の苔をつついている鮎の群れが美味しそう。じっと見ていると、手長エビもチョロチョロしている。オイカワなど他の川魚も多く、豊かな川を実感する。


潜る

 カヌーでだらりだらり川を下っていると、ゆっくり流れる景色が心地良い。近頃の川下りは、気合いが全然入ってないので、ほとんど漕がない。チビチビ梅酒など飲みながら、足はだらりと川に浸け、本を読んだり、雲を眺めたりしつつ、ただただ流れていく。


あゆ

 「ひゃっ」と友達の声がする。カヌーの中に鮎が飛び込んできたらしい。なんというラッキー。天からの恵みに違いない。チョイと手に入れた手長エビと一緒に焼いて食す。腹の中から自然に溶け込み、どんどんと抽象的な存在になっていく。こういう生活をしてると、謙虚な気持ちで自然に接することができるようになる。なにも気負わず、あるがままを楽しむ。心地良い。


瀞八丁

 早朝から熊野川の支流、北上川に漕ぎ入り、瀞峡(どろきょう)へ向かう。天然記念物の瀞八丁へ入ると、50mの岩壁が迫ってくる。日も上がらぬ静寂な時間、ピタリと静まりかえった水面に、岩肌が映る。こんな世界に身を置くと、心の奥をグッと押されて声もでない。


空が

 ゆるりゆるりと漕ぎ出せば、ぶお〜っと観覧船が猛スピードで走り上がってくる。ぐわっと盛り上がる波をあげるので、単調な川旅にピリリとアクセントを入れてくる。空が開けてくると、青空が眩しい。順風満帆、すべてが良い方向に流れている感じに包まれる。


すぃ〜

 ぐいぐい流れてながらも、まだまだ美しい川に惚れ惚れする。昼を過ぎたあたりから風が吹いてくる。よくあることだけど、川下から吹き上げてくる風が強く、厳しい向かい風。こうなると、カヌーの上で昼寝をしながら下っちゃえってな、お気軽川下りはできなくなる。ひーひーと歯を食いしばり、せっせと漕がなくてはいけない。それでは面白くないので、僕たちはす〜っと川岸にカヌーを寄せ、岸に上がってしまうのであった。今日はここまで。

夕陽

 あとは、ゆっくり食事を作り、お酒でも飲みつつ、のんびりと川の話しでもしながら夕陽をみるだけ。少年は夏休みの宿題と戦いつつ、おやじたちは、ガハハっと馬鹿話。これほど楽しい時間は、なかなか味わえない。サイコー(゚∀゚)



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