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ENDURO

 オフロードバイク(KDX125SR)に乗って、野山を駆け回り、結構乗れるようになってきたか!?と、メキメキ上がるバイクの腕が嬉しくて、とうとう初心者クラスでレースに突撃することに。しかし、最悪の天候に加えてバイクの不調が重なり、悲惨な結果に不完全燃焼。スタートで転けるし(T-T (前回の「KDX125SR」を参照あれ。)このままで終われるわけがない。

 初心者クラスでは面白くないので、今度はノーマルクラスで戦うぞ!と意気込んでみたところで問題がある。バイクの戦闘力だ。今までのKDX125では、本格的にレースをするには、パワーにトルクに足回りにと、弱さが目立つ。しかたがない、こうなりゃレース用のバイクを!ってことで、金は無いがそこはどうにか踏ん張って、激安レース用バイクを手に入れる。その名も、戦うホンダ「 CRM250R 」だ!


スタート

 CRMは、2スト250ccという有り余るパワーに加えて、足回りもガッチリしてる。乗ってみてビックリ、めちゃ乗りやすい。どこでもパカパカと前が上がる。少々ジャンプしても、着地がグッと安定してて怖くない。転けそうになっても、アクセルを開けるとバイクが勝手に起きあがって突き進んでいく!すげぇー。

 戦闘力が高くなると、スピードが上がる。そうすると必然的に、転倒時のスピードも上がってる。つまり、転けるとメチャクチャ痛いってことに…。そんな恐怖と痛みに耐えながら練習々々。なんとかCRMが身体に馴染んだところで、いざレースへ!


ががががが

 出場するのは「ガルルカップエンデューロ四国大会」。ガルルっていうオフロード雑誌主催のエンデューロレース。「エンデューロ」と聞いても馴染みの無いひとが殆どだと思います。「モトクロス」なら、なんとなく聞いた事があるひともいるのではないでしょうか。どちらも同じように、オフロードバイクで、未舗装地帯をドロドロになりながら、ババババッと走り抜ける競技です。モトクロスは、レース時間が数分から30分と短期集中型で、ジャンプ台があるような、モトクロス用コースをビシバシ走る。スタートから思いっきり飛ばして、空も飛ぶ飛ぶ。

 エンデューロは、コースというより、野山を駆け抜ける感じで、自然の中をどうにかしてバイクで走ってやろう!ってコンセプト。コース上に丸太が転がってたり、無茶な坂というか、壁のようなところがあったりと、普通なら絶対走らないような厳しい所を走る走る。レース時間は、1時間ぐらいのお気楽レースから、6時間やら12時間やら、はたまた24時間やらと人間とバイクの限界に挑戦するお茶目なレースまで様々。僕の参加したガルルカップは、2時間半のレース。キツイんだなぁこれが。


ジャンプ

 ガルルカップのスタートは、ルマン方式。バイクから数メートル離れたところから、ドタバタと走ってバイクに駆け寄る。さぁ2時間半のレースの始まりだ。2時間半も走ってると、それはそれは何かとある。軽く転けてみたり、前を走るバイクが、急な坂を上りきれず、途中で止まってたり、そのバイクに突撃してみたり。もうハプニングだらけ。そんな予期せぬ出来事を、コツコツクリアしていくのも、エンデューロの楽しみのひとつ。

 とか言っても、自分が転けることは極力避けたい。疲れた身体で転倒すると、痛いしだるいし、ここがどこだか分からなくなる。それでもバイクを起こさなければいけない。これが思いの外苦しい作業になる。いつもならヒョイと持ち上がるバイクも、この時ばかりは全く動こうとしない。転けた場所が急な斜面だと、さらに難解な作業になる。やっと起こしたバイクに跨ることさえできない。跨る事ができたとしても、エンジンをかけるのが、これまた大変。キック式なので、キックキックキックキックキックキック。エンジンがかかっても走る気力に体力が無い。ふらふらと走り出す事に。危険。


うりゃ

 レースを終えると、本当にボロボロになってる。見た目も、泥やホコリだけでなく、涙やヨダレや変なモノやらで、グチャグチャ惨事。身体の方はもっと酷い。握力は全く無くなり、立つ事さえままならない。あっちこっちが痛くて、どこが痛いのかも分からない。

 ホント何が楽しくてやってるのやら(^-^;; 「怪我するし、ボロボロになるし、何が面白いの?」と聞かれても、答えられない。もちろんマゾ的快楽に浸ってる訳ではない。全てを出し切る爽快感がいいのか、難航をやり遂げた達成感なのか、なんだろう。そんなモノではなく、ただ面白いのだ。としか言えない。

優勝!

 ひとつ確かなことは、この表彰台の一番上の快感はたまりません!

 この喜びを味わってしまい、エンデューロの世界にズッポシはまってしまった。もう抜ける事はできそうにない。しっかり練習して、もう一度…。
 バイク好きなひとで、オフロード未経験のひとは是非一度試して見てください。世界が変わりますよ!コースなど走った日には、もうウロコの4,5枚はボロボロ落ちてきます。信号やら対向車やら車やら飛びだす歩行者など気にせず、思いっきり自分の走りを楽しめるコースは、非常に面白いところです!さぁ、中古のオフロードバイクを買ってコースへ繰り出そう。そして、エンデューロの世界へ!

 エンデューロ。それは楽しい楽しい大人の泥遊び。



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